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✤ 道程 [✤ 読書ノート]

 
高村光太郎の詩「道程」を初めて読んだのは、小学校高学年だったと思います。

自然の内にあって、人は自らの意志で歩み、そこに生きた証しとしての道ができる。
時に迷って途方に暮れ、時に立ち止まり、時に頭を抱えてしゃがみ込む。
この先も永遠に続くかと思われる長い道程に、それでも、何とか奮い立ち、生の歩みを続けるのだ。
... と、私は、何か力強い思いを感じました。

大人になって、この詩が、
雑誌「美の廃墟」に寄せた散文「道程」を、光太郎自ら9行に編成し直した作品だと知りました。
並べ読むと、詩だけとは随分異なる印象を受けます。

厳格なる父である自然の淘汰に生き残り、人類の生存競争に生き残り、自らの歩みをもって自分の道を開拓することで、人類 の道程を築いているのだという気魄がシビアに伝わってくるのが散文です。詩では、人類 より 自分 を強く感じました。

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