✤ Ciconia Ciconia

　
Andrea Petrlik Huseinović の童話「Ciconia Ciconia」は
初版発行が２００３年ですから、この本で語られる戦争は、１９９１年６月に勃発した「ユーゴスラビア紛争」のことでしょう。
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国からの独立問題で生じた紛争は、１９９２年１月の停戦協定で収まることはありませんでした。独立国家内に混在する民族間の軋轢による紛争は、マケドニア内戦 (２００１年和平合意文書により停戦) まで続きました。

日本でもニュース報道されていましたので、強く記憶に残っている人が多いのではないでしょうか？
同じ国で暮らしていた人々が、民族・思想の違いで敵対し、互いに残虐行為を繰り返していたことに衝撃が走りました。

この紛争には、米国, EU, 国連が介入して、セルビア人勢力 (社会・共産主義) を攻撃したのですが、国連から派遣された職員・多国籍軍による、現地での深刻な不品行も報道されました。暴行, 売春など...。　列強国・組織の圧力に屈せずに命懸けで告発・公表をした人物は、フランスに亡命したと、聞いています。

映画化もされているようです。
カナダ・ドイツの合作映画で、タイトルは「The Whistle blower」(内部告発者, 密告者) です。
２０１０年公開ですが、日本では劇場公開されていません。
私はドキュメンタリーが好みなのですが、このケースでは無理ですね。
是非とも観たい映画です。

クロアチア紛争は、１９９１年６月～１９９５年１１月：
米国, ＥＵ, 国連の支援を受けたクロアチア人側の勝利で停戦。
敗戦したクライナ・セルビア人共和国 (セルビア人側) は、国連監視下におかれた後、その領土はクロアチア共和国のものとなって、消滅しました。

この紛争による死傷者数・難民数は、
クロアチア政府発表： 死亡者 １０,６６８人、行方不明者 ２,９１５人、負傷者 ３７,１８０人、難民 約２０万人
セルビア勢力側は、明確な数字がありませんが、死亡・行方不明者が ８,０３９人、難民 約４５万人と、言われているようです。

戦後も、社会的混乱と貧困の中で苦しむ人々... ちゃんと報道されていたでしょうか？
「ユーゴスラビア紛争」から程なくして勃発した「イラク戦争」の影響で、何か流されてしまったように感じます。

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西洋では、コウノトリは 幸運を運んで来る と、言われています。
由来は不明ですが、古代エジプトで「魂」のシンボルだった, 聖書の創世記で「新世界の告知をした」鳩が白だった,... 等から連想するイメージと、民家などの煙突に巣作りをして繁殖をする習性から、選ばれた家への「幸運の告知」... 新たな生命 (赤ちゃん) を運んで来ると、考えられたようです。